2006年07月26日

堀場製作所・堀場最高顧問(2)

昨日に引き続いて、堀場製作所・堀場最高顧問のお話です。

堀場製作所・堀場最高顧問(2)

懇親会の折に

「京都でベンチャー企業が多いのは何か特有の理由があるのですか?」

と質問したところ、京都は焼き物(清水焼)や染物などの伝統文化が昔からあり、その技術を
ベンチャー企業が活用した歴史があるとの事です。
ただし、京都にベンチャー、歴史ある伝統ある地域にベンチャーが起こった理由は当然それ
だけではなさそうです。

講演会の時にもお話されておりましたが、京都の企業は京都に本社がある事を誇りに思って
いるらしいです。
「東京へ行ったら都落ち」 という発想も長年の歴史を刻んだ京都らしい発想です。
堀場製作所、島津製作所、京セラ、ローム、オムロン、村田製作所、日本電産・・・その他多くの
企業が上場した後も京都に本社を構えています。
それに比較して大阪の会社は東京に本社を移した企業が多く、これが大阪の地盤沈下に
つながったとも嘆いておられました。

京都の経営者は京都に愛着を持っている、誇りを持っている、これが京都でベンチャー
企業が起こる所以なのかも知れません。
 


京都には 「京都市ベンチャー目利き委員会」 というのがあり、堀場さんが今でも委員長を
務められています。
そして本気で京都のベンチャー企業を育成しようとなさっている。
素晴らしいことだと思います。
形だけではない支援がベンチャー育成には絶対に欠かせません。

「京都市ベンチャー目利き委員会」で意見が二つに分かれたとき、委員長は賛成した
委員の人に、 「ほな、あんたが支援しなはれ」 という事があるそうです。
目利きがはずれたら目利きではなくなるので、指名された委員の人は精一杯支援するそうです。
ここら辺りが京都らしいベンチャー支援なのかもしれません。

僕は思います。誰かがベンチャー支援に情熱を燃やしていかないと、その地域にベンチャー
創業の流れは定着しないのではないかと。
出来たばかりの会社だからと相手にしなかったり、冷たくしている地域にベンチャー
経営者がリスクをとって創業するとは到底思えません。


九州経済連合会では今後、地元ベンチャー企業の販路開拓のための支援策を充実して
いく事を計画しています。是非とも実りあるものにしていただきたいと念願しております。
現在の九州は財界・行政のまとまりがあり、期待できると僕は思っています。

そして福岡は今、アジアの玄関口として注目を集めています。
世界で最もホットな都市にも選ばれました。
堀場さんも、そう言った意味では福岡のベンチャーは可能性が有ると仰っていました。

僕も微力ながらも福岡ベンチャーを応援し続けたいと、堀場さんにお会いして決意を
新たにする事が出来ました。
ひとりでも多く、福岡本社に誇りを持った経営者を輩出したいと思いました。



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Posted by 植木 一夫 at 07:36 │日々の出来事