2011年08月22日

多数決

物事を決める方法で代表的なのは多数決だろう。自分ひとりで決められるものであれば当然、多数決は必要ない。しかし、集団で複数の人が集まって物事を議論し、意見が対立する場合、何らかの方法で結論を導き出さなければならない。多数決で決める場合が多いのではないだろうか。

ところが多数決で得られた意思決定が正しい答えかと言うとそうでない場合がある。いやむしろそうでない場合の方が多いかも知れない。何かの結論を得ようとすると、人は過去の経験則や持っている知識、価値観などから答えを導こうとする。ところが未来のことについては過去の経験則が通用しない場合がある。また正しい答えが分かっていても自らの損得で間違った判断をする場合もある。

例えば僕のブログでも最近書いた「人口減少社会」への対応などがそれにあたる。明治維新のときに約3千3百万人だった日本の人口は2006年年まで増え続け約1億2千7百万人となったが、既に人口は減少に転じ少子高齢化社会は進んでいる。ちなみに2010年の出生数は約107万人にまで減っている。これから過去の経験則が通用しない新たな問題が次々と発生してくるはずだ。

多数決という手法は一見正しい手法のように見える。しかしある意味、危険な手法のように思う。多数決の中に正しい答えが埋没してしまう。大切な決定は議論に議論を尽くし、正しい答えを導き出す努力を怠ってはならないと僕は思う。時間をかけて議論しなければいけないものは時間をかけるべきだ。

正しい答えを導き出そうとするプロセスが重要だと僕は考えています。

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Posted by 植木 一夫 at 11:57│Comments(0)ひとりごと雑談
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